*[海外ドラマ・NCIS]ダッキーは死を招く者?−2 傷ついた鳥

ダッキーが右手を負傷し入院したため、代役の女検死官が登場。この女性なぜか、ダッキーを「ドニー(本名・ドナルドの愛称)」と呼ぶ!
私の知るかぎり、ダッキーをこんな呼び方する女性は他にいない!(母親でさえ、息子をこうは呼んでなかったような・・)
ま、家に呼んでたくらいだから、旧知の間柄なんでしょうけど、それにしても親密すぎ・・?


ダッキーは母親と2人暮しだったが、かなり高齢で認知症でもあった母親は「今は施設にいる」とのこと。
ダッキーが女検死官を家に連れてくると、家には愛犬のコーギーたちしかいない。
ダッキーは彼女のために、家の暖炉に火を入れる。すると、暖炉からとつぜん小鳥が飛び出す。
認知症の母親が家にいる間は、危ないし、あまり暖炉には火を入れなかったのかも・・?)
きょとんとしたように一部始終を見守るコーギーたちが可愛い♪


鳥は飛び回るうち、何かにぶつかり、地面に落下。死んでしまったと思った彼女は、埋葬にふさわしい場所を探しに森へ行く。
「ドニー!いい場所を見つけたわよ」と森から戻った彼女が声をかけ、ダッキーが鳥を入れといた箱を開けると、死んだはずの鳥が、勢いよく飛び立つ。
「死んだと思ってたのに、気絶してただけだったのか・・!」と、何度もつぶやくダッキー。


ぢつは今回の『死を招く者』の原題は"Broken Bird(傷ついた鳥)"。
たぶんこのタイトル、暖炉の中から飛び出した鳥と、ダッキーの本名・マラード(Mallard=マガモ)の、両方にかけてある。
つまり「傷ついた鳥」とは、ダッキー自身のことでもあるわけだ。


つらいつらいラストシーン、ダッキーは、この昔なじみの女検死官にすがって泣く。
いったいどんな知り合いかは知らねども、ダッキーにこういう人がいてくれてほんとによかった、と思ったな。
でなけりゃ、母親は施設だし、愛犬たちしかいない家に帰って、ダッキー独りで泣いたのかと思うと……それはともかく。


今回の話は、救いのない、しんどい結末。でも(一見、本筋とはあまり関係ない)、死んだと思ってた鳥がよみがえるというエピソードにこめられた、この淡い、救いの余韻。
ハードな展開の中の、こういう甘すぎない叙情が、NCISってドラマの作り手のダンディズムなのよな〜♪


そう。今回の話、ダッキーの周囲の人たちは、みんな温かい。
ある1人を除いては・・。(さらにつづく)