スケカナ・男子は大波乱!!

本田くん、自らさいごのシーズンと決めた、その心意気は、見せてもらった。去年ほとんど見る機会のなかったSP“ロミオ”の衣装。見た瞬間、泣けた。
おととしリヴァー・ダンスで見せた、精密機械のようなステップこそ、なかったけど。村主さんが、体に叩きこんだ地力、気力で滑ってたとしたら、本田くんは、おなじく地力と、心意気で滑ってると思った。
つくづく、男子は2ワク欲しかった・・これ以上は、言うまい。
 
バトルくん、ジャンプ着地でコケた瞬間、スケートのブレード(刃)の上に、反対側の脚のふとももが当ってしまった。
スケートのブレードは、日本刀と同じ素材だそうだ。立ち上がった瞬間、ふともも部分の衣装がざっくり切れ、肌が見えていた。
流血は見えなかったけど、衣装だけ切れて、肌に影響ないはずない。シロート目には破綻なく、その後もいつものスピン名人ぶりを見せてたけど、解説・五十嵐さんによると「痛そうですね」とのこと。
それでも2位を守りきったのは立派。開催地カナダの選手、地の利とは言わせない。
 
バトルくん転倒にハラハラしてたら、もっと大波乱が待ってた・・。
ジョニー・ウィアー。香油のように、かぐわしい、なめらかな滑りを見せる。トリノ金メダル候補の、まぎれもない1人。
 
なにが起きたのかよく判らなかったが、FP演技途中から、まったくジャンプを飛ばなくなった。
演技後、両手をあげて客席にあいさつのとき、笑顔を見せるよゆうもなかった。
キスクラに戻ったとたん、片方のスケート靴を脱いでしまった。
うつむいて手を顔に当て、泣きっ放し。得点を見ようともしなかった。
こんな場面、初めて見た・・。
とくにジョニーの大ファンていうわけでもない私でさえ、TVの前から逃げ出したくなるような光景だった。ファンの人は、いまごろ・・これ以上は、言うまい。
 
そんな暗雲たちこめる大波乱のなか、1人たのしげに、涼しげに滑ってたのが、“殿”こと、織田信成くん。
サクッと3位。SP終ったときのインタビューで、またまた泣いたらしい。ホントに水っ気の多い子ね〜(笑)。
五輪でこの子がメダル獲得したら、ソルトレイクでのヤグディンより大泣きするだろうと思うと、いまから楽しみで、楽しみで(笑)
 
日本・男子はいつも、1人だけとびぬけた実力の持ちぬしが、すべて背負ってる印象があった。古くは佐野稔さんから、さいきんの本田くんまで・・(五十嵐さんの時代は、さすがに知らん☆)
欲しかったのは、実力伯仲、代表選考での競い合い。世界Jr優勝のあと、長いこと悩んでる感じだった高橋大輔くんも、いい刺激を受けてると思う。
女子みたいに百花繚乱とまではゆかなくとも、1人ですべて背負わなくてすむことが、いい方向にむかってる気がする。
つくづく“殿”は、絶好のタイミングで登場なされましたな!
 
さぁ〜て、こんどは中国か。いよいよグランプリ・シリーズたけなわ。
楽しみだけど、忙しいな〜〜σ( ’_’)