CSのスポーツ系チャンネルで、時々、むかしのプロ野球の映像を流してることがある。
きのう、20年まえの日本シリーズの映像を見た。
あのころ、私も若かったが、たしかに野球ってスポーツ自体も、若かった。
泣いた。そして、みょうな罪悪感を感じた。
今みたいな状況になるんなら、いっそ近鉄バファローズに、一度ぐらい日本一を味あわしてあげたかった、西本監督を胴上げさしてあげたかった、と。
カープを応援し、そして日本一の大感動を味わった一カープ・ファンとして、わけもなく、むしょうに、だれかに謝りたくなった。
山際淳司江夏の21球』読み返そうとしたが、泣けてきて、途中で読めなくなった。
 
選手会・ファンの声は届かず、近鉄オリックス合併が、とうとうオーナー会議で承認された。一リーグ制に移行するかどうかは、びみょうな情勢。でもじっさい5チームで、どういうスケジュール組むの?
野球ファンが離れていってしまう瀬戸ぎわ、危機だと、だれもが思ってる。
なのに、これだけ選手会の、ファンの意見を無視できるオーナーたち。ある意味、すごいね。まるで江戸時代のお上(かみ)の感覚だもの。しもじもの者たちは黙ってろ、か。
合併・1リーグ制反対署名をした1人として、いま、すごい脱力感。
 
「現在の選手の雇用は確保すると、最初に言ったはず。何が不満でストをやるんだ。不思議なストだ」
なにが不思議なんだ。いま現在だけが問題じゃない。1チームどころか2チーム減る・・いや、もっと減る可能性もある。反面、新規参入は認めない。こんな先細りの業界に、不安定な組織に、若いもんが将来を賭けるか?
野球の才能ある将来有望な子は、これからはいきなり大リーグ入りめざすだろう。そういう危機意識が、オーナー側にあるとは思えない。
もう、やるしかないっしょ、スト。ドームのない時代、「全試合・雨天中止」を知ってる野球ファンとしては、大雨が降ってるんだ、と思うことにします。
古田選手会会長が、見るたびに重荷が増えてそうな顔、しんどそうな眼になっていくのが気にかかる。かれは選手寿命どころか、じっさいの寿命も縮めてそうよ。こんないい選手を、これ以上、疲れさせないでやってくれ。