今回は、詰めこみ過ぎ・・orz

必死に解ろうとしてるうち、乗り物酔いみたく気持悪くなっちまった。
 
所内での変死の連続、FBIも調査に来たのに、真相うやむや寸前。
シャバでは作家だったサイード、コネを使って、
マスコミに真相究明をもちかける。・・結果、所長と対立。
 
両親を殺害して喰い、服役してる男、サイードに心酔。
イードのためにと、OZ所長を殺そうと思いつめる。
すきをみて所長を刺そうとするが、看守の1人が所長を
体でかばい、身代りに殺されてしまう。
刺した男は死刑が決定、銃殺を希望する。
 
仲間の仇を討ちたい一心で、看守たちが銃殺隊に入りたいと希望。
しかし「私怨での死刑執行は不可」と、所長が却下。
不満いっぱいの看守たち、理由もなく囚人を殴りまくる。
囚人たちの不満の蓄積。所内暴動への、秒読み開始・・。
 
このへんの流れが、くわしい説明なしに、どんどん話が進む。
ダイジェスト版を早回しで見てるよう。乗り物酔いもするわな☆
暴動への伏線を、片っぱしから放りこみ、強火でゴッタ煮。ただでさえ濃ゆいドラマを、さらに煮つめては、とてもついてけまへん☆
 
それはさておき。
じつに楽しげに極悪野郎を演じる、ライアン兄&アデビシ、秀逸! 図書館で、サイードとの3人アンサンブル演技には思わずうなった。
 
長セリフしゃべりながら、アデビシがサイードの手首をつかむ。
その手を耳元にもってきて、腕時計が動いてるかどうか確認、
隣のライアン兄に「いいか?」と眼で訊く。うなずくライアン兄。
アデビシ、さっさとサイードの腕時計を外し、勝手にもらってしまう。
 
イード「神は見ておられるぞ」
ライアン兄「神なんてどこにいる? ここには居ねえようだな」
と、図書館の蔵書カードが入ったひきだしを、ひょいとのぞきこむ。
(こんなの、生半可な役者が演じたら、クサくて見てられん・・☆)
 
アデビシ「ここにいるのは、心臓の悪いお前だけだ」
イード「悪いんじゃない、弱ってるだけだ・・そっちこそ、心が悪い」
と、2人の胸の上を、ひょい、ひょいと突つき、
「腕時計はとっとけ」と言い残し、貫禄たっぷりに立ち去る。
(たぶん原語ではheart、「心臓」と「心」が悪い、を掛けてるんだろうけど、さすがに訳しきれなかったようだ)
 
役者としては、どうせ演じるなら、こういう極端に現実離れした役のほうが面白いんだろな・・。
こういう役もらえて、演じられる演技力がオレにあって、本当によかった。そういう役者冥利を感じた、この場面には。
 
暗い、重い、ややこしい、陰惨、残酷、救いなし・・。以前にも書いたが、だからこそ上手い役者が演じないと、見るに耐えない。
 
この先、この極悪2人組の行く先は、まったく正反対に進む。
弟シリルと、恋人を通し、真の愛情にめざめてゆくライアン兄。
かたや、最後までセコい悪党をつらぬき、壮烈にくたばるアデビシ。
正直、アデビシも、愛しくなってきたよ〜☆