暴動・ライアン兄は、乱世の英雄?

イードが、意図的に暴動をしかけるより早く、突発的に暴動発生。
看守や神父を人質にとり(なぜか? いつもいるはずのシスターは居なかった)、入口を占拠してバリケードをきずき、立てこもるエム・シティの囚人たち。
 
こんな極限状況で力を発揮するのは。
もともと暴動の仕掛人であり、抜き打ち検査でもたった1人、銃を隠しとおすことに成功した、モスレムの長・サイードは当然としても。
バリケード頂上に立ち、禁じられた宗教用具である帽子をかぶりつつ所長を見おろした彼は、まるで見得を切る歌舞伎役者のように見事な貫禄〜♪ 宗教用具を禁止されたとき、まっ先に、脱いだ帽子を優雅な手つきで看守に差し出したときも素敵だったけど〜♪)
 
もう1人は、意外や、ライアン兄だったりする。
ヴェロキラプトルのような悪がしこさは、あいかわらずだが。
 
ライアン兄ィ、本当に、ネゴシエーターになればよかったんだよ〜!「こんなとこに置いといちゃ、もったいない!」と痛切に感じたよ。
仲のわるい派同士の対立をおさえ、いつも全体に眼くばりしてる。
「立てこもりが長びけば、いまにヤク切れするから」と、アデビシに麻薬をひかえろと忠告したのも、彼だった。(アデビシは笑って聞き流したが、あんのじょうヤク切れになって暴れ出し、醜態をさらした)
 
ライアン兄は、トバイアスと共に、かなり強いヤクをやってたはずなのに。
アデビシと共に、エム・シティ内の麻薬流通ルート、独占してたはずなのに。
懲罰房で、禁断症状の時期を通過し、あそこでヤクをきっぱりやめたのか?
暴動のため、根回しに歩いてたし。いざ暴動となったらヤク切れになるはず、と見こしてやめてたとしたら、すごい!
 
外から食事の差し入れがあったとき、われ先に手を出して喧嘩になりかける連中をおさえ、すばやく配膳係を買って出たのも彼。ふだんから食堂を仕切ってたからとはいえ、この対応の早さも、さすが!
所長側に、囚人たちからの要求書を手わたしたのも、彼だった。
 
なんか・・ふだんの時より、ライアン兄のよい面がクローズ・アップされてくるような。
ライアン兄、平和なときより、戦乱のとき、頭角をあらわすタイプと見た。・・乱世の英雄って奴ですな。
(長くなったので、2回に分けます。後編につづく)