真相・ウィトルジーという女−1

さて。
ウィトルジーである。(この書き出し、楽でいいなあ・・)
 
(OPが変ったとこみると、『OZ』第1シーズンは、所内暴動の回で終ったらしい)
暴動鎮圧のどさくさで出た死者の中に、1人の囚人がいた。
彼だけ3発も撃たれており、暴動に突入した州兵が撃ったにしては、不自然。
知事は囚人の死など気にとめず、さっさと片づけたいのに、ここに正義派の調査員が登場。
じっくり人質の看守・囚人たちに、状況を訊いてまわる。
推理じたてに、キャラ紹介も兼ね、うまい作り。
 
『OZ』は大人の娯楽なので、「どの銃で、だれが撃たれたか」「犯人はだれか」だけを示して終る。こまかい状況説明いっさいなしの、しぶい作りだったので、状況を想像してみた。
 
これまでの人物関係まで書くと長くなるので、くわしくは以下の『OZ』サイト参照(アンテナからも飛べます)。
Casa de Garoto
こた屋敷
 
☆大前提
・殺された男の名は、ロス。
 頭・胸・股間(すべて急所)に、3発の銃弾をくらって死去。
・使用された銃・・州兵が突入のとき、ライフル銃の補助に使う小銃。
 
・エム・シティ責任者マクマナスは、突入のさい、胸を撃たれた。一命はとりとめたが。
 騒ぎがしずまるまで、彼は、ウィトルジーの腕に抱かれていた。
・使用された銃・・暴動のさい、唯一、囚人側が持ってた銃。
 (ブラック・モスレムの長サイードが所持)
 
☆暴動鎮圧に、州兵が突入したときの状況
・5〜6人の人質は、入口に「盾になるため」横一列に並ばされた。
・全員、後手に縛られていた。かれらを縛ったのは、ロスだった。
・人質の列の、向って左端にウィトルジー、右端にマクマナス。
・突入の瞬間は照明が消され、州兵たちは暗闇の中、突入した。
 
☆そのとき、何が起こったか?(以下は筆者の想像)
・人質たちを後ろ手に縛ったのは、ロス。
 だから、縄をとき自由になれたのは、ウィトルジーだった気もする。
 しかしその時は、すでに州兵が突入、暗闇の銃撃戦だったろう。危険を冒し、マクマナスのそばへ、わざわざ行くとは思えない。
 
・じつは、縄をとき自由になれたのは、マクマナスだったのでは?
 アティカ刑務所の近所で育った彼は、暴動がどんなものか、肌で知ってた。
 「州兵は動くものすべてに発砲、囚人もろとも、人質も撃たれた」
 それでも、彼は動いた。列の反対側にいるウィトルジーを、助けるために。彼女は、この場でただ1人の(手の自由を奪われた状態の)女性だから。
 なにより、マクマナスは、彼女を愛していたから。(彼女との関係に未練をもってたのは、明らかに彼のほうだった)
 
・ウィトルジーとて、一度はマクマナスと、体の関係まで進んだ仲。
 命がけで助けに来てくれた彼の気持が、判らぬはずはない。
 手が自由になるなり、抱き合うくらいは、しただろう。
 
・ちょうどそこへ通りかかった州兵に、ウィトルジー、声をかける。
 「身を守るため、あなたの控えの銃を貸して」と。
 暗闇だが、声や、体つきで、女であることは判ったろう。
 この刑務所に、女囚はいない。人質の中に女性が1名いることは
 突入前に知らされていたろう。州兵は納得し、彼女に銃を渡すと、
 ライフルを構えて突入してゆく。
(その2.につづく)