ジャパン・オープン、TVで見てさえ・・☆

さんざん迷って、けっきょく生観戦には行かず。
ジャパン・オープンは、TVで見ました。
 
ああいう地域別対抗は、白熱すると面白いけど。
トリノ五輪があって、ただでさえ大変だったシーズン終了直後。この時期にやるのって、選手にとってどうなんだろう?
ラソンで、やっとの思いでゴールした選手に「競技場もう1周してきてね」っていうようなもんなんじゃないの?
ステフ・ランビエールあたりは、疲れきってるように見えた。(当初はジュベールくんが来る予定だったのに、急きょ参戦したせい?)
 
もう少し開催時期をずらすか、競わせない、ふつうのアイス・ショーの方がよかった。観戦する方も、かなり疲れてるのです。
 
真央ちゃんは、また背も伸びて、微妙な時期に入ってますな。わたし的にはGPFのころの方が好きだけど、あまり背伸びせず大人の演技に脱皮してってほしい。あの紫〜淡ピンクの衣装は、ほどよく大人っぽくて好感。
いちばん泣けたのは、本田くんの前半ジャンプの鋭さに、だった。
バトルくんの、この時期にもまとめてくる集中力にも拍手!
(あんみきちゃん・・ますます重苦しく・・なにも言いたくない・・・・)
 
で。
ヤグディン・ファンとしては、落雷にあったようなショックだ・・☆
見なかったことにしたいくらい。痛恨。
TVで見てさえ、この衝撃。行かなくて、よかったかも。
 
「仮面」のあの曲、ほかの選手が演技に使ってても、私は眼をそらして、ヤグの演技の残像を追ってた。そのくらい、愛してたのに。
 
おねがいだから「仮面」だけは、演じないでほしかった。
あれだけは、ソルトレイク五輪・長野世界選の思い出とともに、永久に封印しといてほしかった。
あれだけ体形が変っちゃったら、彼はもう「捕われの王子」ではないよ。細身だからこそ、虜囚なんだもの。(衣装、思いっきり幅出ししてなかった?)
体形の変化は、動きの切れ味にも、はっきり影響してた。
後ろに手をついて、かがんでツーッと滑るとき、付きそこなったときなんて、つらかったの、なんの・・。
点数の低さについては、なにか違反があった? ヤグの得点は、途中で訂正されたようでしたが、何故?
 
「グラディエイター」なら、まだいい。つらい「グラ」なら、いろいろ見たし。剣闘士なら、ああいう体形の人もいたかもしれない。たしかストイコも、アブトも演じてたし。剣闘士には、そういう“幅”がある。
「仮面」は・・ちがうよ。あれだけは、別格なんだよ。
 
ソルトレイク五輪では、極限まで絞りこんだ細身、“2人別次元”プルシェンコとのガチンコ勝負が、研ぎ上げた針の切っ先に立つような緊張感を生み出してたと思う。
あの細身、あの緊張感だから、期せずして演じる以上に「みずから自由を勝ち取る、闘う王」の気品と威厳が出た。そして、芸術点満点の、歴史的演技。
そして、その緊張がほどよく解け、プルシェンコのいない、長野世界選の余裕。
あれは、あのシーズンの彼にしかない、至宝の瞬間だった。
たった4年。フィギュアスケーターにとっての、その、歳月の重さ。
 
もう過去はふりかえらず、過去の遺産にたよらず、前向きに新しいものに挑戦してほしいと、ヤグのファンとして、心から望みます。
新しい演技で、新しい魅力を発揮する彼のほうが、私は好きです。去年末のトリノ壮行会で見た、帽子のEXは、いまの彼の体形とふんいきによく合ってて、すごく素敵でしたから。
ファンだからこそ、こういう意見をもつ者も、いるんだってことです。