第2・3話、見たが・・

テンポは早くてよい。演出も、周囲の動きがいっせいに止まる特殊効果なんか、面白い。
すてきに年輪かさねて、でもお茶目さ健在のヴォーンさんは、文句なしに素敵だ!(矢島さんも素敵だ!)
 
・・でもね。
ヴォーンさんの渋い魅力に対する、チームの若手がみんな小粒で、ちと役不足ではないか?
  
とくに紅一点の女性キャラ。わたし的には、とうてい納得ゆかん!
第3話「ジンクス無用」、作戦決行のため、ミニスカはいて、色気ふりまいて警備員の視線をそらすシーンなんか、悪いけど、見てるほうが眼をそらしたくなる。(殿方はこのへん、どう見てるのかな?)
 
だってさ〜、旧『スパイ大作戦』のシナモンさんとか、『黄金の七人』(この映画大好き♪)のロッサナ・ポデスタは、古典的なまでに劇的美人だったもの。
スパイや詐欺、つまり「人を騙す」のがテーマのドラマは、紅一点で華を添えないと、殺伐としてしまう。こんな美人がチームにいたら、めだっちゃってしょうがないじゃん・・ていう現実ばなれした味わいこそが、いいのに。
 
これほどの美女なら、もっと陽のあたる生き方も選べるはず。大金持ちたらしこむとか、女優になって世間の脚光あびるとか・・。
なのにあえて、日陰者の道を選んだ。なぜ?
そういう“峰不二子”的に謎めいたとこが、紅一点キャラの醍醐味。だからこそ、絶世の美女でなくちゃならんのに。判ってなーい!
 
とくに彼女の役不足を痛感したのは、第2話「目には目を」。
映画マニアの、ギャング(マフィア?)のボスに、架空の映画制作話をもちかけ、出資金を騙し取る。(結末は『スティング』そっくり)
この紅一点の女性キャラが、新進女優に化ける。ニセ物の映画雑誌や、巨大野立て看板まで用意して。
しどけなく椅子に横ずわり、脚線美を見せつけ、ボスに脚本の読み合わせを手伝わせる彼女。映画マニアのボスは夢心地・・
 
・・の、はずなんだけどね〜。
悪ぃけど、かなり無理あり。あんなんじゃ、誰も騙せない。
色気もオーラも不足なのは明白、ない袖はいくら振っても、むなしいだけだ。眼をそらすどころか、頭かかえたくなった☆
 
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この第2話。ヴォーンさん以外の、若手の男どもも、ちょっと・・。
最初、ささやかな儲けをつかまされたボスが、「オレはここでもう降りる。これ以上、出資できない」と言い出す。
詐欺チームの若ぇ衆、とっさに考える。
このボスは映画マニア、J・キャグニーのファンのはず・・。
 
で、いきなり踊り出しちゃうのよ〜。
映画マニアのボス、魅きこまれて思わず踊りの輪にくわわり、その気にさせられて大金出資・・
 
・・の、はずなんだけどね〜。
この踊りが・・(_ _)〜☆ 眼をそらすどころか、あやうくTV消したくなった。あのていどのダンスで騙される映画マニアなんて、ありえないっつーの!
 
米国・ショービズ界は、まぎれもなく世界一。
そのレベルの高さ、プライド、層の厚さ、底力。海外ドラマって時々、さりげなくそれを見せてくれる。
『マーク・スローン』や『可愛い魔女ジーニー』で、ディック・バン・ダイクがちょっとだけ踊ってみせるシーンとか。
一度だけミュージカル仕立てだった『OZ』も、凄かった。
 
そういう良い見本を、これまで、いくつも見てきた。
あのドラマには、それがない。なさすぎる。
ならば、期待させるような設定の話、作らんでくれ〜!
まぢ、ちと視聴者をなめてるんではないか?
 
というわけで・・・困った〜(_ _)〜☆
ヴォーンさん出てなかったら、もう降りてるよ、このドラマ。残念!